「何を持っていけばいいの?」と不安なあなたへ
初めての船釣り、予約は済ませたけれど「何を持っていけばいいのか分からない」。ネットで調べると道具の情報が多すぎて、かえって迷ってしまう。そんな方も多いのではないでしょうか。
私自身も、初めて船に乗った日は不安でいっぱいでした。そして案の定、失敗しました。
足元はいつもの運動靴。船の床は想像以上に濡れていて、あっという間に靴の中までびしょびしょになりました。帰るまでずっと、冷たく重い靴で過ごすことになったのです。
さらに驚いたのが日焼けです。海の上は日差しをさえぎるものが何もなく、海面からの照り返しもあります。帰宅してから顔も腕も真っ赤になっていて、しばらくヒリヒリが続きました。波しぶきで服も濡れてしまい、「船釣りは陸の釣りとはまったく別物だ」と思い知らされた1日でした。
この失敗から、次の釣行では長靴を用意し、帽子・顔カバー・腕カバーで日焼け対策をして、波しぶき対策にカッパを持っていくようにしました。それだけで、船の上の快適さがまるで違いました。
今は大阪湾の太刀魚、明石のタコ、明石・淡路島のショウサイフグを中心に船に乗っていますが、最初の頃は「持っていけばよかった」と「持っていかなくてよかった」の両方を何度も経験しました。
この記事では、その失敗も含めて、関西の船釣りで本当に必要な持ち物を正直にまとめます。
最初から全部そろえなくて大丈夫。「本当に要るもの」だけ分かれば、船釣りは一気に身近になります。
問題の本質は「道具不足」ではなく「優先順位が分からない」こと
初心者の方がつまずくのは、道具が足りないことよりも、「何が最優先で、何が後回しでいいのか」が分からないことです。
その結果、よくあるのが次の2パターンです。
- 竿やリールに予算をかけすぎて、防寒着や雨具が足りず、寒さで釣りどころではなくなる
- 逆に「とりあえずレンタルで」と手ぶらで行き、クーラーボックスやフィッシュグリップがなくて困る
船釣りは、陸の釣りと違って「途中で買いに行けない」釣りです。一度沖に出たら、忘れ物は取りに戻れません。だからこそ、持ち物は「快適さ」と「安全」を最優先に考える必要があります。
船の上では、竿の値段よりも「濡れない・焼けない・寒くない」が釣果を左右します。
持ち物で失敗する3つの原因
原因1:レンタルできるものとできないものを知らない
多くの釣り船では、竿とリールのセットをレンタルできます。初めての1回目は、無理に買わずにレンタルで十分です。
一方で、服装や雨具、クーラーボックス、酔い止めなど、「自分の体まわりのもの」は基本的に自分で用意する必要があります。ここを知らずに当日を迎えると、一番困るのが自分の体、ということになりがちです。
原因2:「海の上の濡れと日差し」を甘く見ている
船の上は、陸とはまったく環境が違います。船が走れば波しぶきが飛んできますし、床は常に濡れています。そして日差しをさえぎるものが何もありません。
私自身も、初めての船釣りに運動靴で行き、足元がびしょびしょになりました。日焼けもすさまじく、顔と腕が真っ赤になりました。「普段の外出着+運動靴」で乗れると思っていたのが、最大の失敗だったのです。
さらに秋から冬の太刀魚シーズンは、風と波しぶきで体感温度が一気に下がります。濡れ・日差し・寒さの3つへの備えが、船釣りの服装の基本です。
原因3:釣り物ごとの「専用の必需品」を知らない
同じ船釣りでも、狙う魚によって必要なものが変わります。
- 太刀魚:歯がカミソリのように鋭く、素手でつかむのは危険
- タコ:船の上でも逃げ出そうとし、クーラーの中でも動き回る
- ショウサイフグ:歯が強く、仕掛けを噛み切られることがある。そして毒がある
こうした魚の性質を知らないまま行くと、ケガやトラブルにつながります。
「知っていれば防げた失敗」が、船釣りでは一番もったいない失敗です。
解決方法:持ち物を「3段階」で考える
おすすめは、持ち物を「必須」「あると快適」「釣り物別」の3段階に分けて準備することです。
【必須】これがないと始まらないもの
| 持ち物 | ポイント |
|---|---|
| ライフジャケット | 安全の基本。船宿で貸してもらえることも多いので予約時に確認 |
| カッパ(上下) | 雨が降らなくても波しぶきで濡れる。上下セパレートが動きやすい。寒い時期は防寒着の上に着る |
| 長靴 | 運動靴は一瞬でびしょびしょに(体験済み)。船の床は滑りやすいので、滑りにくい靴底のものを |
| 帽子 | 海の上は日差しをさえぎるものがない。風で飛ばないようあご紐付きやクリップ付きが安心 |
| 顔カバー(フェイスカバー) | 海面の照り返しで顔は想像以上に焼ける。首まで覆えるタイプが便利 |
| 腕カバー(アームカバー) | 半袖の日はもちろん、袖をまくって作業するときの日焼けを防ぐ |
| 日焼け止め | カバーで覆えない部分に。汗や波しぶきで落ちるのでこまめに塗り直す |
| クーラーボックス | 釣った魚の持ち帰りに必須。船釣りなら大きめが安心 |
| 氷 | 船宿で用意されている場合もあるので予約時に確認 |
| 酔い止め | 「酔ったことがない人」こそ持っておく。私はアネロンが合っていて手放せません。飲むタイミングや量は必ず説明書どおりに |
| 飲み物・軽食 | 揺れる船上でも食べやすいおにぎりやパンが便利。私のおすすめはピーチネクター(理由は後ほど) |
| タオル・ゴミ袋 | 手を拭く、濡れたものを入れるなど、何枚あっても困らない |
| 現金 | 乗船料、エサ代、氷代などで必要になることがある |
【あると快適】2回目以降にそろえたいもの
| 持ち物 | ポイント |
|---|---|
| 偏光サングラス | 海面の照り返しを抑え、目の疲れが違う |
| 手袋 | 防寒と、仕掛けを扱うときのケガ防止に |
| プライヤー・ハサミ | 針外しや糸切りに。錆びにくいものを |
| ヘッドライト | 夜明け前の出船や、夕方の釣りに |
| 竿とリール(自分用) | 2〜3回レンタルで乗って「続けたい」と思ってから購入でも遅くない |
| 電動リール用バッテリー | 電動リールを使うなら要注意。船によっては電源がないこともあるので、予約時に確認し、なければバッテリーを持参 |
| 桃の缶詰 | 持っていけるなら、私の体感では酔い止めにかなり効きます(詳しくは後ほど) |
【私の船酔い対策】アネロン+桃が定番です
船酔いは、一度なると釣りどころではなくなります。私がたどり着いた対策は、酔い止めの「アネロン」と「桃」の組み合わせです。
アネロンは、私が試した中では一番合っていると感じている酔い止めです。飲むタイミングや量は、必ずパッケージの説明書どおりにしてください。持病がある方や、ほかの薬を飲んでいる方は、事前に薬剤師さんに相談すると安心です。
そしてもう一つが桃です。船の上ではピーチネクターを飲むようにしていて、持っていける日は桃の缶詰も持参します。医学的な根拠があるわけではなく、あくまで私の体感ですが、桃を口にしていると気分が落ち着き、酔いにくいと感じています。冷やしておいた甘い桃は、揺れる船の上でも食べやすく、ちょっとしたご褒美にもなります。
※酔い止めの効き方には個人差があります。上記は私個人の体験です。
【釣り物別】大阪湾・明石・淡路で必要なもの
大阪湾の太刀魚
- フィッシュグリップ(魚つかみ):太刀魚の歯は非常に鋭いので、素手でつかまないのが鉄則です
- テンヤ:大阪湾のテンヤ太刀魚では40号や50号がよく使われています。号数は船宿の指定に合わせてください
- エサ:船宿で用意されていることが多いので、予約時に確認を
明石のタコ

- タコエギ(タコ用の疑似餌):船宿や地域のルールで使える数が決まっている場合があります。色違いで何本か用意しておくと、その日に当たる色を探せます
- タコを入れるネットや袋:タコはクーラーの中でも動き回り、すき間から逃げ出そうとします。口を縛れるネットがあると安心です
- ルールの確認:明石周辺には、小さいタコを持ち帰れないなど地元のルールが定められています。最新のルールは船宿や兵庫県の情報で必ず確認しましょう
明石・淡路島のショウサイフグ
- 予備の仕掛け・針とエサ:フグは歯が強く、仕掛けを噛み切られることがあります。エサもすぐかじり取られるので、予備は多めに
- ハサミ:仕掛けの交換をすばやく行うために
- 持ち帰りについての大切な注意:フグには毒があり、一般の方が自分で調理するのは非常に危険です。厚生労働省も「絶対にしないで下さい」と注意を呼びかけています。釣ったフグの持ち帰りや処理については、必ず事前に船宿に相談してください

私自身、釣ったフグは自分では絶対に捌きません。いつも船宿で、フグを処理する資格を持った方に捌いてもらい、毒のある部位を取り除いた身だけの状態で持ち帰っています。
フグ釣りの船を選ぶときは、「釣ったフグを資格者が捌いてくれるか」を予約時に必ず確認してください。捌いてもらった身を持ち帰るための、袋や保冷剤の準備もお忘れなく。
船釣りの道具は、「全部買う」より「レンタルで始めて、必要を感じたものから買う」が一番失敗しません。
今日からできる具体アクション
アクション1:予約時に「4つのこと」を船宿に確認する
予約の電話やネット予約のときに、次の4つを聞いておくだけで準備がぐっと楽になります。
- 竿・リールのレンタルはあるか、料金はいくらか
- エサ・氷・ライフジャケットは用意されているか
- 推奨の仕掛けやテンヤ・エギの号数は何号か
- 電動リールの電源はあるか(ない船もあります)
フグ釣りの場合は、「釣ったフグを資格を持った方が捌いてくれるか」もあわせて確認しましょう。
アクション2:酔い止めと桃を前日に準備しておく
酔い止めは当日の朝に慌てないよう、前日にカバンへ。ピーチネクターや桃の缶詰は、前の晩から冷蔵庫で冷やしておき、朝クーラーボックスに入れるだけにしておくと楽です。
アクション3:持ち物チェックリストを作って前日に確認する
この記事の「必須」の表をスマホのメモにコピーして、前日の夜にチェックしましょう。早朝出船の当日朝は、慌てて忘れ物をしがちです。
アクション4:服装は「1枚多め」を合言葉に
迷ったら1枚多く持っていく。暑ければ脱げばいいですが、寒さは船の上ではどうにもなりません。特にこれからの太刀魚シーズンは、防寒をしっかりしてください。
アクション5:最初の買い物は「長靴・カッパ・日焼け対策」から
竿とリールはレンタルでも、長靴、カッパ、帽子・顔カバー・腕カバーは自分で用意するしかありません。私自身、この3つ(長靴・カッパ・日焼け対策グッズ)をそろえてから船釣りが一気に快適になりました。比較的手頃な値段でそろうものも多いので、次の釣行までにまずここから準備してみてください。
アクション6:釣行の記録をつける
日付、船宿、天気、釣果、使った仕掛け、持っていって良かったもの・要らなかったもの。この記録が、次の準備をどんどん楽にしてくれます。
おわりに
船釣りは、準備さえしっかりしておけば、初心者でも大物に出会えるチャンスがある釣りです。大阪湾で銀色に輝く太刀魚が上がってきた瞬間、明石のタコがずっしりと乗った手応え。あの感動を、ぜひ味わってほしいと思います。
私自身も、最初は分からないことだらけでした。でも、一つずつ準備を覚えていくうちに、船に乗る日が待ち遠しくてたまらなくなりました。
準備が整えば、あとは海を楽しむだけです。最高の1匹に出会えますように。



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