※この記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれています。
甲子園の夜、ため息をついたあなたへ
10月14日、甲子園で行われた「2026 JERA クライマックスシリーズ セ」ファイナルステージ第1戦。阪神タイガースは横浜DeNAベイスターズに0-2で敗れ、完封負けを喫しました。
テレビの前で、あるいはスタンドで、「なんでや、あそこで一本出んのか」と声を上げた方も多かったのではないでしょうか。
私自身も、阪神ファンになって40年、こういう夜は何度も経験してきました。7回、無死一、二塁。打席には近本選手、中野選手、森下選手。シーズン中なら「ここで決まる」と思える並びです。それでも点が入らない。9回にも得点圏に走者を置きながら、最後まで「あと一本」が出ませんでした。
しかも、今年の阪神は球団史上初の「リーグ連覇」を果たしたチームです。10月3日、優勝マジック1で迎えた広島戦は4-6で敗れたものの、2位の巨人も敗れて2年連続8度目のリーグ優勝が決まりました。その王者が、本拠地で迎えた初戦を落とした。
さらに8回には、主砲・佐藤輝明選手が打席で左ひざ付近に打球を受け、途中交代。不安が重なった夜でした。
それでも、最初にお伝えしたいことがあります。
「1敗」で終わったわけではなく、「1勝1敗」から始まっただけです。
リーグ優勝チームには1勝のアドバンテージがあります。対戦成績はまだ五分。ここから一緒に、冷静にこの敗戦を見つめていきましょう。
問題の本質は「打てなかった」ではなく「つながらなかった」
試合を振り返ると、阪神打線がまったく手も足も出なかったわけではありません。
- 6回:大山選手の二塁打と高寺選手の四球で2死一、二塁。代打・木浪選手が空振り三振
- 7回:DeNA3番手・伊勢投手から無死一、二塁。近本選手、中野選手、森下選手が凡退
- 9回:1死から得点圏に走者を置くも、近本選手、中野選手が倒れて試合終了
チャンス自体は、終盤に3度も作っています。つまり問題は「チャンスを作れない」ことではなく、**「作ったチャンスを得点につなげる一打が出なかった」**ことです。
一方、DeNAの得点は、1回に村上投手が1死から連続四球を出し、宮崎選手に左前適時打を許した1点と、6回2死走者なしから佐野選手に浴びたバックスクリーンへのソロ本塁打の1点。どちらも「ここだけ」という隙を確実に突かれた失点でした。
村上投手は初回の失点のあと、5回まで2安打に抑える立て直しを見せています。短期決戦では、こうした「わずか1球、わずか1打席」の差が勝敗を分けます。
短期決戦は、実力差ではなく「一瞬の精度」の勝負です。
私自身も長年、ポストシーズンの阪神を見てきて感じるのは、シーズン中の強さがそのまま出るとは限らないということ。だからこそ、この敗戦を「チームが弱くなった」と受け止める必要はまったくありません。
つながらなかった3つの原因
では、なぜ「あと一本」が出なかったのか。報道で確認できる事実から、3つの原因を整理してみます。
原因1:シーズン中から苦しめられた先発・平良投手を攻略できなかった
デイリースポーツは、DeNA先発の平良投手について「シーズン中に苦しめられた投手」と伝えています。苦手意識のある投手を相手に序盤から主導権を握れず、早い回に追いつくことができませんでした。
1点を先制された試合で、序盤に同点にできないと、打者には「早く返さなければ」という焦りが生まれます。それが終盤の好機での硬さにつながった面もあるのではないでしょうか。
原因2:上位打線が好機で沈黙した
7回の無死一、二塁で打席に立ったのは、1番・近本選手、2番・中野選手、3番・森下選手。9回も近本選手と中野選手でした。報道によれば、森下選手と佐藤輝選手はこの日無安打でした。
シーズンを通してチームを引っ張ってきた選手たちだからこそ、相手バッテリーも最も警戒して攻めてきます。**頼れる選手に回ったときほど、相手も一番の力でぶつかってくる。**それが短期決戦の怖さです。
原因3:初回の四球から相手に流れを渡した
1回、村上投手は1死から連続四球で走者をためてしまい、宮崎選手のタイムリーで先制を許しました。長いシーズンなら「初回の1点くらい」と言えますが、短期決戦では先制点の重みがまったく違います。
先制されたことで、DeNAは継投策を組み立てやすくなり、阪神は追いかける展開を強いられました。結果的に、この初回の1点が最後まで重くのしかかったのです。
第2戦以降、どう見ればいいのか
原因が見えれば、次に何が起きれば流れが変わるのかも見えてきます。私が考える「解決のカギ」は次の3つです。
カギ1:先制点を「取る」側に回る
第1戦は先制を許して追いかける展開でした。逆に阪神が序盤に1点でも先に取れば、今度は阪神の強みである投手陣が試合を作りやすくなります。NPBの榊原コミッショナーも優勝時のコメントで、阪神の「安定した先発陣」や「若手が目立ったリリーフ陣」を評価していました。先に点を取れば、その投手力が生きる展開になります。
カギ2:上位打線の「1本」を信じて待つ
近本選手、中野選手、森下選手は、シーズンを通して結果を残してきたからこそ上位を任されている選手です。1試合の凡退で評価が変わるものではありません。
私自身、40年の観戦歴の中で何度も見てきました。前の試合で打てなかった主力が、次の試合の第1打席であっさり快音を響かせ、そこからチーム全体が息を吹き返す。流れを変えるのは、たいてい「昨日打てなかった選手」の一打です。
カギ3:佐藤輝選手の状態を冷静に見守る
佐藤輝選手の途中交代について、藤川監督は「自打球ではない」と説明し、もともとあった症状がこの日強く出たもので、ドクターがチェック中だと話しています(Full-Count)。状態は現時点で確認できていません。
ここは憶測で一喜一憂せず、球団からの正式な情報を待ちましょう。もし欠場となっても、高寺選手のように第1戦で四球を選んで好機を広げた選手もいます。チーム全体で補える層の厚さが、連覇を果たした今年の阪神にはあるはずです。
そして何より心強いのが、藤川監督の言葉です。
「チャンスのところで一本出なかったというところで、もう明日に切り替えるというところですね」 「常に初めてのことだと思ってやっていますので、はい。また明日ですね」(デイリースポーツ)
指揮官が淡々と前を向いている。ベンチが落ち着いているなら、ファンが慌てる必要はありません。
今日からできる、ファンとしての3つのアクション
最後に、第2戦を前に私たちファンが今日からできることをまとめます。
アクション1:対戦成績を「1勝1敗」と言い直す
まずは言葉から変えてみましょう。「初戦負けた」ではなく「1勝1敗」。ファイナルステージは6試合制で、阪神はアドバンテージの1勝を含めて、ここからあと3つ勝てば日本シリーズです。事実を正しく捉えるだけで、気持ちはずいぶん楽になります。
アクション2:第2戦は「初回の攻防」に注目する
第2戦は10月15日(木)18時から、同じく甲子園で行われます。今夜はぜひ、1回表の阪神投手の立ち上がりと、1回裏の上位打線の打席に注目してみてください。第1戦で流れを分けたのが初回だったからこそ、そこを見れば試合の行方がつかみやすくなります。
アクション3:佐藤輝選手の情報は公式発表で確認する
SNSにはさまざまな憶測が流れます。私自身も若いころは噂に振り回されて眠れない夜を過ごしたことがありますが、確かな情報は球団公式サイトや信頼できる報道で確認するのが一番です。不確かな情報で不安を大きくしないこと。それも長いファン生活を楽しむコツです。
まとめ:王者の戦いは、まだ始まったばかり
第1戦の0-2という完封負けは、確かに悔しい結果でした。けれど、チャンスは作れていましたし、村上投手も初回以降は立て直していました。足りなかったのは「あと一本」だけです。
40年阪神を応援してきて、私が一番信じているのは、このチームは苦しいときほどファンの声で強くなるということ。今日の甲子園も、きっと黄色いメガホンで埋まるはずです。
負けた翌日こそ、いちばん大きな声で応援しましょう。
1勝1敗。勝負はここからです。

コメント