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野球のないオフ、なんだか落ち着かない気持ちですよね
10月29日、阪神が11月1日から高知県安芸市で行う秋季キャンプの参加メンバー31人を発表しました。投手14人、捕手4人、内野手7人、外野手6人という顔ぶれです。
このニュースを見て、少しほっとした方も多いのではないでしょうか。私自身も、発表の一覧を何度も見返してしまいました。
今年のオフは、正直に言って気持ちの整理が難しいオフです。セ・リーグ連覇という最高の結果を手にしながら、CSファイナルステージでは甲子園でDeNAに4連敗し、日本シリーズには進めませんでした。さらに10月19日には、今季三冠王に輝いた佐藤輝明選手のポスティングによるメジャー挑戦を球団が容認しています。
喜びと悔しさと寂しさが、短い期間に次々と押し寄せてきました。「来年は大丈夫なんやろか」と、ふとした瞬間に考えてしまう。そんな方にこそ、今回の秋季キャンプのメンバーをじっくり見てほしいと思っています。
シーズンが終わっても、チームはもう次の一年に向かって歩き始めています。
秋季キャンプは「来季の土台」が見える場所
秋季キャンプというと、春季キャンプに比べて地味な印象を持つ方もいるかもしれません。主力の多くは参加せず、若手中心のメンバーで行われるからです。
しかし私は、秋こそがチームの本当の姿が見える季節だと思っています。春は開幕に向けて「仕上げる」場所ですが、秋は課題に向き合って「作り直す」場所だからです。
藤川球児監督は、10月28日の秋季練習で、この秋のテーマを「没頭」とし、ここから3連覇を目指すと語りました。そして「”ギリギリの向こう側”を見た時には、すごい集中力が生まれるというところですね」と、選手に自分を追い込むことを求めています。
この言葉からも分かるように、今回のキャンプは単なる若手の練習ではありません。主砲が抜けるかもしれない来季に向けて、チームの底力を引き上げるための場です。
3連覇は、来年の春ではなく、この秋から始まっています。
だからこそ、私たちファンが向き合うべき本当の問題は「誰が抜けるか」ではなく、「誰が伸びてくるか」なのだと思います。
来季への不安が生まれる3つの原因
原因1:三冠王という大きな柱が抜ける可能性
佐藤輝明選手の今季成績は、打率.306、39本塁打、106打点。NPB史上9人目の三冠王です。嶌村聡球団本部長も「球団にとっても、非常に重く、かなり難しい決断であった」と語っていました。
これだけの数字を残した選手が抜ける可能性がある以上、不安を感じるのは当然です。三塁と4番という、チームの中心となるポジションが同時に空くかもしれないのですから。
大きな柱が抜ける不安は、それだけその柱を誇りに思ってきた証です。
原因2:短期決戦の悔しさが残っている
リーグ連覇を果たしたにもかかわらず、CSでは4試合続けて勝てませんでした。アドバンテージの1勝を持ちながらの敗退です。
私自身も、あの4日間はテレビの前で何度も頭を抱えました。シーズン中は頼もしかったチームが、大事な場面で一歩届かない。その悔しさが残っているからこそ、「このままの戦い方で来年も勝てるのか」という疑問が湧いてくるのだと思います。
勝ち切れなかった悔しさは、次に勝つための一番の材料になります。
原因3:若手の名前が「まだ見えにくい」
来季の不安の根っこには、「誰が穴を埋めるのか、まだはっきりしない」という感覚があります。主力の名前はすぐに浮かんでも、次に出てくる若手の名前は、シーズン中に一軍の試合を見ているだけでは分かりにくいものです。
例えば、高卒1年目のシーズンを終えた投手の早瀬朔選手や、育成から這い上がってきたルーキーの神宮僚介選手。こうした名前を、一軍の試合だけで追いかけるのはなかなか難しいですよね。
不安の正体は、多くの場合「知らないこと」から生まれています。
解決の方向性:秋季キャンプを「楽しみの種」として見る
では、どうすれば来季への不安を前向きな気持ちに変えられるのでしょうか。私が提案したいのは、秋季キャンプのメンバーを「来季の楽しみリスト」として見ることです。
野手:三塁と4番の候補に注目する
今回、内野手には立石正広選手が名を連ねています。昨年のドラフト1位で入団したスラッガーで、10月27日のみやざきフェニックス・リーグ楽天戦では「4番・三塁」で出場し、逆転サヨナラ3ランを含む1試合2本塁打を放ちました。
また、同じ内野手では高寺望夢選手が来季のブレイク候補とされています。ほかにも小幡竜平選手、元山飛優選手、谷端将伍選手、佐野大陽選手、百崎蒼生選手と、内野の争いはかなり熱くなりそうです。
三冠王の穴を一人で埋めるのは難しくても、こうした選手たちが少しずつ力を伸ばせば、打線全体で補うことはできるはずです。
投手:リリーフで躍進した若手のさらなる成長
投手陣では、ドラフト1位の伊原陵人選手と下村海翔選手が参加します。さらに、今季リリーフで躍進した木下里都選手と工藤泰成選手も名を連ねました。工藤選手は2年目の今季、中継ぎやクローザーとして多くの登板をこなしています。
短期決戦で勝ち切るためには、終盤を任せられる投手の層が欠かせません。一年を戦い抜いた若手リリーバーが、この秋にさらに引き出しを増やしてくれれば、来季の戦い方はもっと安定するはずです。
監督の「没頭」というテーマを信じる
藤川監督は10月26日に、2029年シーズンまで契約を結び直したことも発表されています。就任1年目にリーグ優勝、そして今季は連覇。その監督が腰を据えて、若手に「没頭」を求めている。これは、チームを長い目で作り直していくという強いメッセージだと私は受け取りました。
主力が抜けるオフは、新しい主役が生まれるオフでもあります。
今日からできる3つのアクション
最後に、この秋をもっと楽しむために、私自身も実践しようと思っていることをご紹介します。
アクション1:参加31人の名前をメモしておく
まずは、発表されたメンバーの名前をスマホのメモに書き写してみてください。投手14人、捕手4人、内野手7人、外野手6人。名前を一度書くだけで、ニュースで見かけたときに「あ、この選手や」と反応できるようになります。私も、外野手のデルミス・ガルシア選手や井坪陽生選手、福島圭音選手など、これまで以上に気にかけてみようと思っています。
アクション2:「推しの若手」を一人決める
31人の中から、来季ブレイクしてほしい選手を一人だけ選んでみましょう。例えば、三塁争いが気になるなら立石選手、ブルペンの層が気になるなら工藤選手や木下選手といった具合です。一人に絞ると、キャンプのニュースを追うのがぐっと楽しくなります。そして来年の開幕に、その選手が一軍にいたときの喜びは格別です。
アクション3:キャンプ情報を「毎日少しずつ」チェックする
11月1日から始まる秋季キャンプの様子は、球団公式サイトやスポーツ紙のウェブ版で日々伝えられるはずです。一度にまとめて読むより、毎日数分ずつ目を通すほうが、選手の変化に気づきやすくなります。「今日は誰が監督に声をかけられていたか」「誰が居残り練習をしていたか」といった小さな話題こそ、秋の楽しみです。
小さな変化に気づけるファンは、選手の一番の味方です。
まとめ:寂しいオフを、楽しみなオフに変えていきましょう
今年のオフは、連覇の喜びとCSの悔しさ、そして主砲のメジャー挑戦という大きな変化が重なりました。不安を感じるのは、このチームを本気で応援してきたからこそです。
でも、高知・安芸ではもう31人の選手たちが、3連覇という目標に向けて動き出そうとしています。藤川監督が掲げた「没頭」というテーマのもと、どの選手が”ギリギリの向こう側”を見て、一回り大きくなって帰ってくるのか。私はそれを、今からとても楽しみにしています。
一緒に、この秋の阪神を見守っていきましょう。


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